Architecture-consultant

建築の相談何でも受け付けます。設計士として12年業務をしています。設計コンサルタントを始めました。

低地に該当する地形

本日は地盤について一つ一つ紹介します
 
まず、低地に該当する地形について一つ一つ特徴等紹介します
 
 
 
自然堤防
 
 
 
起源:大きな河川によって形成された沖積平野中流域に多く見られる。これらの地域では、洪水時に河道の岸を越えた泥水の氾濫が起こる。その際、氾濫水は本来の河道を離れると流速が急速に低下し、河岸付近にまず粗粒子が堆積する。その後、微粒子が順次堆積していく。このため河道の両側付近に、洪水の度に粗粒子が堆積することによって、緩やかな微高地が形成されていく。
 
 
 
地盤:地盤構成は、表土付近より比較的安定した砂質土が堆積している。その形は周辺より約12m 高い微高地で、幅は数十~数百m 程度である。しかし、砂質土の層厚は数m 程度で、その下には軟弱な粘性土(後背湿地と同様)が続く。
 
 
 
特徴:地盤が安定していることから、平野部において最も早くから開発が進み、古い集落が発達している。古い寺社仏閣、古い町並みおよび標高(微高地)などで確認できる。すなわち住宅地盤としては比較的良好である。
 
 
 
後背湿地
 
 
 
起源:河道沿いの自然堤防の外側に形成される低湿地部分を示す。洪水の際、自然堤防付近で粒径の大きい砂などが堆積し流速を失った氾濫水が、細かい粘性土(シルト)を堆積し湿地状態の地盤を形成するものである(自然堤防の背後の湿地という意味)。
 
 
 
地盤:地盤構成は、粘性土を主体とした軟弱層が数~数十m は続き、一般に硬質層(洪積地盤)は非常に深いことが多い。標高の低い地域では海進の影響を受けて海成粘土(貝殻等を含む)が堆積していることもある。この地形が広いところではあまり地層の変化はない(水平等厚地盤)が、台地に近い部分は軟弱層が傾斜して不均一に堆積(傾斜非等厚地盤)していることが多い。
 
 
 
特徴:地下水位が高く軟弱で水の供給が良好なことより、古くからおもに水田として利用されて
 
いた地域であるが、近年は盛土造成による開発が増加している。ただし、軟弱な地盤であ
 
ることから沈下が問題となることが多い。
 
 
 
旧河道
 
 
 
起源:過去の河川流路の跡で、一般低位面より0.51m、両側の自然堤防よりは12m 程度低い帯状の窪地で、氾濫平野や三角州などの表面に分布している。
 
 
 
地盤:地盤構成は、未分解の腐植土層(泥炭)を含む超軟弱で不均一な危険地域である
 
 
 
特徴:不均一な地盤沈下が発生する可能性が高い。また、地震時に液状化現象が発生する可能性があり注意が必要である。
 
 
 
開析谷
 
 
 
起源:台地・段丘を流れる河川の浸食作用によって形成される(谷幅の狭い後背湿地)。縦断面形は上流側に急で下流側に緩やかであり、横断面形は谷に向かって傾斜しているのが一般的である。
 
 
 
地盤:地盤構成は、軟弱な粘性土が主体であり、地形(硬質層)の傾斜なりに不均一である。一続きの谷底平野でも途中で幅や傾斜が急に変わることがあり、一般的には人工的に階段状にされて水田として利用されることが多い。水利には恵まれているが、豪雨時には谷から流水が集中しやすく、傾斜が急であるほど表面流の速度が速い。
 
 
 
特徴:この地域では、軟弱層が不均一に堆積しており、特に台地(良好地盤)との境付近では、軟弱層の層厚差が大きくなるため、不同沈下の原因になりやすい。
 
 
 
また次回は低地の残りの地形について紹介します